出版メディア論 第13回

簡単なまとめ

この動画では、デジタルコミック(電子漫画)のビジネスモデル、その意義、可能性、そして課題について解説します。全出版物の中で漫画が4割の売上を占めるようになり、デジタル化の流れが加速する中で、出版業界にどのような影響があるのかを考察します。

  • デジタルコミック市場は急速に拡大し、漫画産業の主流になりつつあります。
  • スマートフォンやタブレットの普及、デジタル決済の容易さ、高速通信環境の整備が普及の背景にあります。
  • デジタルコミックは、古い作品や連載終了した作品に新たな価値を与え、多様なビジネスモデルを展開しています。

導入

この講義では、日本の出版文化において強い存在感を示す漫画文化を取り上げ、特にWebで配信されているデジタルコミック(電子漫画)のビジネスモデル、その意義、可能性、そして課題について解説します。全出版物の中で漫画が4割の売上を占めるようになり、デジタル化の流れが加速する中で、出版業界にどのような影響があるのかを考察します。

前回のおさらい

前回の授業では、コミックスのビジネスモデルを中心に解説しました。元々、漫画は読み捨てされることが前提でしたが、長編ストーリー漫画の登場により所有ニーズが生まれ、コミックスが出版社の間で売れる商材として認知されるようになりました。1960年代後半以降に現在のコミックスの形が作られ、1970年代のオイルショックを機にその重要性が増しました。一方で、1990年代半ば以降は出版物全体が低迷し、漫画雑誌の売上も減少する中で、コミックスの売上の重要性が高まっています。雑誌の役割が問い直される現状を踏まえ、今回のデジタルコミックの講義へと進みます。

今回の内容

今回の講義では、まずデジタルコミックの普及状況をデータに基づいて確認し、その背景を探ります。次に、ピクトグラムを用いたビジネスモデルを用いて、デジタルコミックがどのように収益を上げているのか、その産業構造を分析します。また、デジタルコミックに求められる内容についても考察します。最後に、デジタルコミックが持つ可能性と課題を検討し、出版業界における漫画のデジタル化がもたらす影響について考えます。

広がるデジタルコミック(電子まんが)

2010年代以降、デジタルコミック市場は急速に拡大しており、コミックスの売上は2017年に電子媒体が紙媒体を上回り、2019年には雑誌を合わせた売上でも電子媒体が主流となっています。2018年から2021年にかけて特に高い成長率を遂げ、紙のコミックの売上減少をカバーし、漫画市場全体の売上を押し上げました。しかし、2022年以降はその成長が鈍化しています。デジタルコミックの普及の背景には、スマートフォンやタブレットの普及、デジタル決済の手段の確立、モバイル通信速度の向上、Wi-Fiなどの無線通信の普及があります。特に、スマートフォンやタブレットでの読書体験が紙媒体に近い感覚を提供することが、普及の重要な要因となっています。

デジタルコミックのビジネスモデル

現在、デジタルコミックはスマートフォンやタブレットの漫画アプリを通じて読むことが一般的です。かつてはWebコミック配信サイトが中心でしたが、2013年以降に様々な漫画アプリが登場し、無料配信と有料配信を組み合わせたビジネスモデルが主流となっています。収益源としては、広告収入とコミックス販売が中心であり、アプリ内課金やグッズ販売、チケット販売なども模索されています。広告動画の視聴や他のアプリのインストール、会員登録などを通じてアプリ内ポイントを獲得し、有料コンテンツを読むという形式も一般的です。デジタルコミックの販売形式には、買い切り型とレンタル型があり、出版社によって提供形式が異なります。雑誌の売上が減少する中で、デジタルコミックの普及は出版社の新たな収益源として重要になっています。

デジタルコミックの可能性と課題

デジタルコミックの可能性として、集英社デジタル事業部の鈴木元井部長のコメントを引用し、デジタル化によって古い作品や連載終了した作品が新しい読者を得て再び価値を取り戻すことができる点を強調しています。紙のコミックスでは新刊が中心ですが、デジタルでは過去の作品もプロモーションによって売上を伸ばすことができます。また、SNSでの連載漫画がヒットする新しい潮流も生まれており、出版社やIT企業が漫画事業に参入する事例も増えています。一方で、課題として、有料の漫画雑誌と無料で読める漫画アプリの違いによる問題や、コミックス販売のあり方、過激な表現を巡る問題などが挙げられます。

今回のまとめ

今回の授業では、情報環境の変化に伴い、2010年代に電子出版市場とデジタルコミック市場が大きく成長したことを確認しました。デジタルコミックのビジネスモデルは、コミックス販売、広告、アプリ内課金によって成り立っており、特にコミックスの売上が重視されています。デジタルコミックには、古い作品や連載が終了した作品が再び価値を取り戻す可能性があり、ライツビジネスの存在感も増しています。出版業界ではこれらのことを踏まえた模索が続いており、漫画産業の動向に注目することが重要です。

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文字起こし

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0:00 出版メディア論 第13回事例研究漫画文化6この事業を 担当しています谷村です。第8回の事業 から日本の出版文化において強い存在感を 発揮している漫画文化を取り扱ってきまし たが、今回の事業でその漫画文化を扱う 内容としては最後となります。 今回の事業ではWebで配信されている デジタルコミック電子漫画のビジネス モデルとその意義や可能性課題について 解説していきます。 全出版中漫画は4割兆の売上を占めるよう になりました。そしてその漫画では

0:47 デジタル化の調流が進んでいます。それが 出版業界にどのようなことをもたらすの でしょうか?一緒に考えていければと思い ます。今回の事業もよろしくお願いいたし ます。 前回の授業のおさいをします。 前回の事業ではコミックスのビジネス モデルを中心にお話ししました。元々漫画 は読み捨てされることが前提であり、ま、 そのために質の悪い、え、神 で印刷された赤本漫画であったり、 あるいは歌詞本漫画、あるいは雑誌であの 掲載されるにとまるということが、え、 多かったわけなんですけれども、

1:35 やがて漫画市が様々に相感されていく中に おいて長編ストーリー漫画が生まれてき ます。そしてそれが人気を拍していくよう になると、その漫画を所有してじっくりと 話の流れを追っていきたいというニーズが 生まれます。所有のニーズが漫画に生まれ たんですね。それによってコミックスが 売れる商材として出版社の間で認知される ようになっていたと考えられます。 1960年代後半以降に現在のコミックス の形が作られ、そしてそれが1970年代 オイルショックをきっかけにして、え、 その重要性が増していき、

2:22 現在に至るような形で定着するようになり ました。 一方で 1990年代半ばを超えてからは 出版物全体が低明していきますが漫画も、 え、そのごタブに漏れず雑誌の売上の低名 が続いていき、2010年代後半はより その傾向が顕著となります。その漫画雑誌 、漫画市の売上が下がっていく中において コミックスの売上の重要性がさらに高まっ ているということをお話ししました。 雑誌の役割というものはどこにあるのか、 それが問い直される現状であることを前回 は最後に確認したかと思います。このこと

3:09 を踏まえて今回の事業も お聞きくださればと思います。 今回お話しする内容の概要を示します。 まずデジタルコミックの普及状況について データも参照しながらその普及の背景に ついて見ていきたいと思います。 続いて前回も使用しましたピクト、 ピクトグラムを用いたビジネスモデル を用いて デジタルコミックがどのようにお金を稼い でいるのか、その産業の形について見ると

3:57 ともにそのデジタルコミックで求められる 内容とは何かについてもお話ししたいと 思います。 そして最後にデジタルコミックの持って いる可能性と課題を見ていきます。 出版業界において大きな存在感を発揮して きた漫画において進むデジタル顔流れは 出版業界に何をもたらすのかそれを考える 一序に今回の事業がなればと思っています 。 では普及を続けるデジタルコミック電子 漫画について見ていきましょう。 今回の事業では電子漫画という表記はここ

4:45 までにとめて以降はデジタルコミックに 統一してお話ししていきます。そのつもり でお聞きください。 2010年代以降旧拡大を続けているのが デジタルコミック市場デジタルコミックの 売上です。 コミックスの売上を見てみると、2017 年に電子媒体 の漫画が紙媒体の漫画コミックスを上回っ たんですが、2019年には雑誌を合わせ た売上でも電子媒体が紙媒体を上回ると いう状況になり、もはやデジタルコミック の方が漫画産業において主流になりつつ

5:31 ある状況があります。 今回はこのデジタルコミックのビジネス モデルとデジタル化が進むその漫画の可能 性と課題について解説していきたいと思い ます。 実際に統計のデータを見てみましょう。 こちらに取り上げているグラフはこれまで も取り上げてきたコミック市場の販売金額 の推移を示すものです。 このデータの数字を見ても2014年以降 に電子コミックの販売金額の数字が示さ れるようになってから急激にこの分野市場 が成長してきたことがわかります。

6:20 2018年から2021年にわたっては 特に非常に高い成長率をこの電子コミック 市場は遂げてきました。そしてその貢献に より紙のコミックの売上の落ち込みを カバーするだけでなく漫画市場全体の売上 を押し上げることになったのです。 一方で 2022年以降にはその成長が鈍化した、 鈍ってきたという状況が見られます。これ まで電子コミック分野市場が拡大していっ たことで紙の売上が落ち込んでも2018 年以降コミック市場は絶えず成長を続けて

7:05 きたのですけれども、今後もその成長が 続くのかについては不透明な状況です。 ではなぜこのようにデジタルコミックは 普及していったのか、その背景について見 ていきたいと思います。まずその1番 大きな要因と言えるのがスマートフォン、 タブレットの普及です。2007年に iPhoneが登場して以降スマート フォンそしてタブレットは2010年代を 通じて私たちに馴染み深い道具となって いきました。それまでも情報端末としては 携帯電話やPDAあるいはパソコンなどが あったわけですが、なかなかそれらで漫画 を読むことは普及していきませんでした。

7:50 それに対しスマートフォンやタブレットで 漫画を読むということはあっという間に 普及しました。なぜそうなるのか? その1つの理由としてはパソコンで本を 読むという行為が私たちが紙媒体で本を 読む行為と書き離れていたことが大きかっ たからではないかと考えられます。私たち は本を読む時、当然ですが本を手元に持っ てそのページをめくりながら読んでいき ます。しかしパソコンでマウスや キーボードをカチカチしながら本を読むと いう行為はその 紙媒体の本を読む行為と書き離れていて

8:36 なかなか普及しなかったのではないかと 想像できます。従来の本の読み方と 駆け離れていたことがパソコンで電子書籍 やデジタルコミックを読むという行為が 普及しなかった大きな要因と言えます。 それに対しスマートフォンやタブレットは タップやスワイプをすることで本の内容を 読んでいきます。手元にスマートフォンや タブレットを持ちながらタップやスワイプ をして本を読むという行為は 神のページをめくっていく行為と非常に 近い感覚があります。それが電子書籍や デジタルコミックが普及する上で重要だっ たのでしょう。技術決定論的に新しい メディアデジタルデバイスが登場して電子

9:23 書籍やデジタル漫画が読まれるようになっ たというよりも社会決定論、文化決定論的 にスマートフォンやタブレットで従来の 読書体験に近い読み方が可能になったこと で電子書籍やデジタル漫画は普及したと 考えることができます。 一方で デジタル決済の手段が確変 大きな要因と言えます。 スマートフォンやタブレットはデジタル 決済がしやすいですよね。これはかなり 大きなポイントだったと言えます。ネット 上で課金するということはウェブサイトで

10:08 デジタルコミックを提供していた時期には なかなかハードルが高かったのですが、 このスマートフォンやタブレットが普及し たことによってGoogleやApple を通して課金するための手段が確立されて いきます。さらにその課金手段は多様化し ており、PaypayやD払 による課金システムも登場しているのは皆 さんもご存知かと思います。これら課金の ハードルが下がったことでデジタル コミックの市場の拡大が起こってきたと 考えられます。 課金するためのシステムは信頼感がないと 広がりづらいのですけれども、スマート フォンやタブレットと課金が結びついた 信頼されるシステムが作られたことで

10:54 デジタルコミック市場は拡大していった わけです。普及の背景の2点目と言えます 。 そしてもちろんモバイルでの通信速度の 向上であったり、Wi-Fiなどの無線 通信、大容量の、え、データを扱える無線 通信が普及したこともデジタルコミックの 普及には大いに関係しています。 データの容量がデジタルコミックは大きい ため、その容量をダウンロードが 可能であるすぐにダウンロードできる通信 環境は必要不可欠なインフラだったわけ ですね。これらの環境が整っていったこと で電子書籍及びデジタルコミックを読む 環境 が出来上がっていった。2010年代に

11:40 成立したということが言えます。 続いてデジタルコミックのビジネスモデル について見ていきましょう。 現在デジタルコミックは情報端末、 スマートフォンやタブレットに インストールされた漫画アプリを通じて 読むということが当たり前になっています 。 ただかつては Webコミック配信サイト、え、Webで 配信されているデジタルコミックを掲載 するサイトを通じて読むことが中心でした 。 13年以降ジャンプライブなど様々な漫画

12:26 アプリが登場していきます。なお、 ジャンプライブは後に少年ジャンププラス という形に発展していきます。この 2013年に漫画ボックスやコミコなど、 え、複数の漫画アプリが登場して、え、 現在に至っています。で、これら漫画 アプリはこれも、え、これらのアプリを 利用している方はよくご存知かと思います が、え、無料配信 で最新話を提供しているものもあれば、 先読みを そのアプリ内のポイントや、え、有料 ポイントなどによって呼んでいくような 無料配信、有料配信の混在型で、え、提供

13:13 されてることが多くあります。 そのデジタルコミックのビジネスモデルと しては元々Webブコミック配信サイトの 場合のやり方が、え、現在も続けられて いる部分もありつつ新しい、え、設け方、 え、ビジネスの形というのも、え、作ら れるようになりました。 収益を得るマネタイズの方法としては従来 の紙媒体の雑誌と同様に広告とコミックス 販売が上げられます。 アプリの場合は動画で広告を見せることが 近年は増加しています。

14:01 またコミックス販売は非常に重要な、え、 売上の中心を担っています。 またアプリやサイト内で課金するという 方法も取られるようになっていますし、 記念はマネタイズの1つのやり方として グッズ販売やチケット販売なども模索され ている状況があります。 アプリやサイト内でコミックの最新話 あるいは準最新話を無料で読めるようにし つつ過去のエピソードであったりあるいは 先読みできる最新話を、え、有料ポイント 消費で提供するということも、え、されて いる状況が今の漫画アプリあるいは、え、

14:49 Webコミックのサイトなどでは見れます 。 アプリ内のポイントを得るために広告動画 を見るという形なども 漫画アプリではさえていますし、あるいは 他のアプリをスマホやタブレットに インストールすることで、あるいは会員 登録をすることで、え、ポイントを得ると いうようなやり方もあったりしますが、ま 、これらは全て、え、広告の、え、一環と して行われてるものです。で、さらにです ね、この漫画アプリやウェブ配信サイト などで課金して、え、その漫画のデータを 読めるようになった場合も

15:35 買い切り型と言ってもう1度買ってしまっ たらずっとそのアプリが存在する限り読み 続けられるという形式のものとレンタルの 形で、ま、例えば3日間だったり、1週間 だったりあるいは2週間だったりという ような形で一定期間あの読める権利をあの 与えられるという形に分かれています。 収営者や小学館はレンタル型、江談者は 買切り型のような形で、え、提供がされて いることが多いですね。 前回説明しました雑誌に掲載した漫画を 再録してコミックスを販売するビジネス モデルの形というのはこのような形でした

16:22 。出版社は漫画雑誌を読者に、え、有料で 提供しつつその雑誌の広告スペースを スポンサー広告に販売して、え、それで、 え、利益を得ていきます。さらに、え、 コミックスで雑誌に掲載された漫画を再録 させて、で、それでまたさらに、え、お金 を得ていくという形で出版社は儲けを出す という形がこれまで取られていました。 しかし今は雑誌の売上というものが急激に 下がり、その雑誌の売上が下がるという ことは広告による売上も下がるということ を意味しますので、非常に出版社は苦境に

17:08 立たされているわけです。しかしその中で もコミックスの売上というのが、え、維持 されていたからこそ出版社は、え、漫画 雑誌を出し続けるということが起こってき ました。しかし2010年代後半に入り 雑誌の売上はさらに急激に、え、その売上 を下げていっている状況であることもこれ まで説明してきたかと思います。かつて よりコミックスの売上の重要性が増大した 状況の中で、え、デジタルコミックの普及 というものは 起こってきたわけです。 さて、え、デジタルコミックのビジネス モデルというものを改めて描いてみると こういう形になるかと思います。まず出版

17:56 社はデジタルコミックを漫画アプリや ウェブコミック配信サイトなどで、え、 提供しているんですけれども、これらは 基本0円で提供されているわけです。ここ では、ま、儲けが出ないわけですね。一方 で出版社は 広告スペース。これは、え、アプリの一部 であることもあれば、ま、あの配信サイト の一部っていうこともあれば、あるいは 動画という形で、え、スポンサーの、え、 広告を見せるということをアプリで行って います。 それを通じてスポンサーから出版社はお金 をもらってるわけです。 で、さらに広告を見てくれたりすると、ま

18:46 、読者側にポイント、え、を与えてくれ たりもするわけですよね。で、その中で 読者は 最新話を読みたい、あるいは過去の エピソードをもう1回読みたいという時に 出版社が提供するアプリあるいはサイト、 ま、さらには、え、もう出版社以外の、え 、業種の企業も、え、アプリやサイトを 運営していたりしますので、え、ま、そう いったあの企業に 読者側はお金を払ってディジタルコミック を買うということも起こっています。 これはいわゆるえ、アプリ内課金、え、 単入という形で行われる、そういうあの

19:34 イメージだと思ってください。 さらに一方で 出版社あるアプリのサイト運営元側が コOMックスという、え、従来型の形で デジタルあるいは紙媒体両方でですね、 常に、え、掲載されたアプリやサイトなど で掲載された漫画をまとめ売りするという ことも起こっています。 ま、これはいわゆる従来型の、え、売り方 というのが今も引き継がれてるやり方な わけですが、ま、このコミックスの売上が 、え、今も重要性が出版社にとっては特に 、え、高いという状況があります。これは

20:20 、え、電子そして、え、紙両方でですね、 え、提供されてるわけですが、電子 デジタルコミックの、え、デジタル コミックスの売上が、え、高まっていると いうことについては、え、これまでも見て きたかと思います。このコミックスの売上 というものがやはり大きな利益を出版社に もたらすこともあって、このコミックスの 売上を重視すると、え、それによって、ま 、連載を継続するか打ち切るかというのを 決めるということが、え、一般的に、え、 漫画の評価というところに関わってくる 状況が見られます。 デジタルコミックで求められる内容、人気

21:09 以内いそうな漫画というのはどのような ものなのでしょうか? 今も漫画産業ではコミックスの売上が大変 重視されます。そのためデジタルコミック 市場においてもコミックスが売れる作品が 継続しやすい傾向にあります。ま、 すなわちそれは打ち気にならないという ことです。逆にこの、え、コミックスを 買ってくれそうな層がそんなにいなさそう という状況になってくると、え、打ち切り の危険性が高まるという状況があります。 ここら辺は紙媒体でもデジタルでも同様の 傾向と言えます。 一方でデジタルコミックではインパクトと

21:55 いうものが 作品のヒットに関係してくるところがあり ます。例えば2022年にヒットした デジタルコミック で最初出されたタコピーの現在という作品 なんかはまさにそういうインパクトが非常 に強い。ま、内容がかなりえぐいというの が多くの読者を引き寄せる力になりました 。 YouTubeの動画もそうですが、 まずはネット上で 配信されている、提供されている コンテンツというものはまず見てもらわ ないといけない。読者に反応してもらわ

22:41 ないといけないわけで、インパクトのある 作品ということが求められる傾向にあり ます。 雑誌掲載作品以上に売りとなるコンセプト などもはっきりした上で作品を掲載して いることが漫画アプリなどではよく見られ ます。 第1印象やあるいはロー作品のような異 世界転生もあるいは悪薬令嬢もと言われる ような、え、非常に明確なジャンルとして ネット上で人気がある、え、そういう一部 ジャンルを重視する傾向というのが、え、 Web上ので配信されてるデジタル コミックには見て取れます。

23:27 一方でそういうえぐさや過激さ、あるいは 分かりやすさということが重要な一方で、 あまりにも駆けすぎる残酷描写になって しまうと、 それが配信停止になってしまったり、 同じく性的描写も雑誌より過激なものをし てしまうと、その結果、え、デジタル コミックの配信が 電子書籍を扱う書店、え、デジタルの書店 などで、え、配信停止になってしまう、 取り扱い停止になってしまうという恐れも あり、ま、このインパクトをどれぐらい 重視していくのかというところはなかなか に、え、難しい判断が迫られる部分があっ

24:15 たりします。 続いてこのようなデジタルコミックの可能 性と課題について見ていきたいと思います 。 まずデジタルコミックの可能性から見て いきたいと思います。デジタル化される ことによって漫画作品にどのような メリットがあるのか。収営者デジタル事業 部鈴木元井部長の雑誌でのコメントから それを伺っていきたいと思います。 出版業界などメディア業界を扱ってる雑誌 作るの2020年5月6月後において掲載 されたその鈴木部長の発言を引用しますと

25:02 紙のコミックスは新刊を中心にファンの 読者に向けて施策を打っていくのですが デジタルの場合はライトユーザー向けに 作品の面白さを伝えていくということに 重きを置いています。スマホで初めて漫画 を読むというユーザーにとって雑誌連載が 始まったばかりの新しい作品もすでに連載 終了した完結作品もいずれもある意味新作 なんです。 この鈴木部長の指摘というのは 漫画というものの扱いが変わってきたと いうことをよく表した発言と言えます。 すなわち漫画においてはかつては新しい

25:50 漫画、古い漫画という区別があったわけ ですが、デジタル上においては、デジタル デバイス上においてはそれらは初めて 読む者にとってはいずれも新しい漫画とし て捉えられるということです。 さらにこの鈴木部長は2021年5月後の 作るのインタビューでもこのように言って います。紙のコミックスの売上はやはり 新刊中心になります。それに対して デジタルはすでに完結した作品や関数が あまり出ていない若い作品もスポットを 当てれば売上を伸ばせます。だから完結し

26:36 た作品やまだ注目されていない作品に プロモーションをかけて売上を伸ばすと いうこともやっているし、そういう意味で は紙のコミックスの売り方よりも バリエーションに飛んでいますね。 これら鈴木部長がインタビューで指摘して いる点はまさにデジタルコミックの1つの 特徴と言えますし、大きな可能性と言える 部分です。すでに連載終了している終わっ てしまっている作品もデジタル化をする ことによって新しい読者に見てもらう機会 を作ることができる。時代が変わって評価 される可能性もあるということです。 そしてそのような作品がまた新たに評価さ れることによってブレイクする機会が得

27:22 られます。 まだ作品をよく知らないライトユーザー 向けに作品の面白さを伝える。それまで あんまり漫画を読んでこないような人たち にこういうところが面白いんだっていう ことをいかに効果的に伝えるかということ がデジタルコミックにおいては漫画アプリ 上ブコミック配信サイト上では重要になっ てきているというわけです。この発言 なかなか資唆的なことコメントと言えます 。 さらにこの鈴木部長の、え、作るという 雑誌での発言を見ると2022年5月後の 記事ではこのように述べられています。神

28:07 は最新刊の素給力が重要なのですが、 デジタルは何かのきっかけがあれば神刊で あれ機間であれ都度売れます。少し飛ばし まして、何かのきっかけがあればデジタル 版は読まれるということが分かっているの で、僕らが常に意識しているのは各ストア と交渉しながら様々なきっかけ、PRを 用意しておくことです。 紙のコミックスは最新刊の初動が重要で ある。一方でデジタルはきっかけがあれば 古い作品も新しい作品も関係なく売れると いうことが業界で常識になりつつあり、 そのため色々な漫画アプリや電子書籍販売 サイトと連携して作品のPR、作品を知っ

28:52 てもらうきっかけとなる広告や キャンペーンをどう準備するのかが重要で あるということが述べられています。 デジタルで作品を読者に知ってもらう きっかけを漫画を扱う出版各者がどう 作り出しているかに注目することでその 営業戦略が見えてくるかもしれません。 また すでに漫画というコンテンツは出版社の 雑誌に掲載されることを飛び越えて複数の 漫画配信サイトやアプリで それを楽しめる状況になっているという点 も重要かと思います。

29:39 ここまで2020年から2022年の鈴木 部長のコメントを引用してきましたが、 その引用も元も元である作るという雑誌で はこの30年間毎年漫画特集やアニメ特集 が必ず組まれます。最新の漫画業界や アニメ業界の情報を知ることができますの で、関心のある方は漫画特集をしている 作るのを読まれてはいかがかと思います。 図書館にもちろん あのありますので是非読んでみてはいかが かと考えます。最新の業界の同向をつめ ますよ。 先ほど取り上げた続き部長のコメントにも あったようにデジタル化によって古い作品

30:26 の価値が掘り起こさえるという事例が 2020年5月に実際に起こりました。 ネットで突如ブレイクしたと言って良いの ですが、連ちゃんパパという漫画が話題に なりました。この作品自体は1994年 から1997年に今から20年以上前に パチスロ漫画で連載されていた ギャンブラーの父親と息子に商店が当て られた作品で絵柄は新聞に掲載されてる ようなほのぼのファミリー漫画風なんです が描いている内容はかなりドぎついという ギャップを感じる内容になっています。 そのギャップというのがネットで 漫画が話題になった理由でした。この作品

31:13 は当初前話全ての話を無料で読めるサイト において公開されていました。しかし連載 がされていた1990年代からネットで 話題になるまで紙のコミックス漫画単鉱本 は出されていなかったのです。要するに コミックスとして発管される価値がないと 当時この漫画の出版の権利を持っていた 出版社は考えていたわけです。ところが ネットでの無料の人気を受けてこのレン ちゃんパパは2020年9月10月に門川 角川書店から一部書き下ろしも入った コミックスとして出されることになりまし た。かつての古い漫画というものが新しく

32:03 売り出すことができるということも今は できるということをこの事例は示してい ます。 デジタルという領域の面白い点と言えます が、動画配信サイトでも同じなのです けれども、古い作品が新しい価値を持つと いうことが起こります。これまで気遣えて いなかった作品の魅力がネットで改めて たくさんの人の目に触れることで新しい 可能性を生み出すのですね。デジタル コミックはこれまであまり日の当たら なかった漫画、時代を超えて評価される 可能性を持った漫画に光を当てる可能性が あるわけです。これからの漫画文化の多様

32:51 性を担保するそういう存在になってくれる 期待もあります。 さらにデジタルコミックによって新しい 可能性が切り開かれています。 皆さんも呼んだことがあるかもしれません 。2020年1月よりTwitter現在 のXにおいて連載漫画が投稿されるように なったチ川なんか小さくて可愛いやつは 2020年4月からアニメ化もされ、 そして様々な企業とコラボがなされるなど 2020年代前半を代表する大ヒット漫画 となりました。 SNSで連載されている漫画が大ヒット

33:37 する。このようなヒットの流れは新しい 潮流を産んでいます。 これまでは漫画雑誌、コミック師を相関し てその雑誌連載を通じて人気漫画を 生み出していくという流れがありましたが 、雑誌を相関しなくても人気漫画は 生み出せるという、そういう状況になった わけです。 すでにここまでも話してきたように漫画 雑誌は今売上が大変低しています。漫画 雑誌を新しく相関するということはかなり リスクのある行為に今やなっています。 しかし漫画アプリやWebコミック配信

34:25 サイトなどはそのリスクというものを かなり下げつつヒット策を作り出す 可能性を開くことができます。 この状況が作られたことでこれまで漫画に 手を出してこなかった出版社やIT企業 などが漫画事業に参入しつつある状況が あります。 その1つのIT企業であるサイバー エージェントの漫画アプリ はかなり人気のあるアニメ化もされたり ドラマかもされる作品を生み出しています けれども、この最コみで連載されている

35:11 漫画は小学館からコミックス媒体も電子 媒体もですが、え、発行されるようになっ ています。 出版社とIT企業、異業種の企業が共業し てコミックスを出すという事例が登場して きてるわけです。さらにこれまでも説明し てきましたように漫画というのは様々に2 次利用がされてます。漫画を中としたワン コンテンツマルチュースという形が行われ てるわけですが、それは漫画の権利を使っ てその漫画を出している、え、その コンテンツの権利を持っている側が色々な

35:57 、え、ま、儲型の機会を得ることができる ということです。この漫画のライツ ビジネスコンテンツをじり用については今 多様家が進んでます。 日本の漫画は世界的にも通用する 大ヒットコンテンツを生み出す可能性を 持っているということはこれまでも何度も 触れてきましたが 漫画のライツビジネスというのは今後 さらに広がっていくことが考えられます。 これも漫画デジタルコミックの可能性の1 つと言えます。 一方でデジタルコミックの課題と言える点 も紹介しておきたいと思います。

36:46 まず有料の漫画、コミック師と無料で 読める漫画アプリあるいはWebコミック 配信サイトの違いによる問題が課題の1つ として上げられます。 元々有料の漫画師というものを買っている 読者というものはある種の使命感を持たさ れます。それは漫画お金を出して買って いる以上漫画をもう最大限に楽しみたいと いう気持ちを持つということです。 お金を払っていることによって雑誌に掲載 されてる作品をなく読んでみないとという

37:32 、ま、同気になるわけです。しかし無料で 読める漫画アプリの場合、あるいはWeb コミック配信サイトの場合は興味のある ものしか読まれなくなる恐れがあります。 鬼滅の刃。は間少年ジャンプで連載されて いましたが、連載から1年近くの間、掲載 順は決して高くない状況にありました。 しかしその作品がアニメ化をきっかけに 爆発的な歴史に残る大ヒットを記録した わけです。 こういった、え、漫画の多様性ヒットを 生むためには大変重要だと思うんですが、

38:19 それを作り出してきた漫画師が死にかけ てる状況というのは果たして漫画文化の 今後にどういう影響を与えるのか、まだ 読めない部分があります。 一方で漫画の売り方の今後も課題の1つと 言えます。 従来のコミックス販売の形を電子デジタル 化が進んだ後も出版社は続けているという 状況がありますが、元々コミックス販売は 質の悪い神で掲載された漫画を質の良い コミックスで読むというところに1つの 価値がありました。しかしデジタルの雑誌

39:07 で掲載されてる漫画とデジタルの コミックスで掲載されてる漫画の間には質 的な差がほとんどありません。もちろん 作家が連載した漫画内容をコミックス掲載 に書き直した時には新しい価値が生まれ ますが、基本的には最収録、再録されて いるのがコミックスで、え、載っている 漫画の中心になっています。ですので コミックスの持ってた価値が1つ失われて いるわけです。 いわばデジタル化に適したものでは必ず しもコミックスの販売の仕方は 合っていないのではないかということが

39:53 言えます。 デジタルであればページ数を気にしなくて いいのですから、 1話ごとの単和売りの形で、え、売って いく形を取るか、あるいはもう数間に及ぶ ような、え、シリーズももう1つの、え、 セットで売ってしまうというシリーズ売り というような形など色々な売り方が デジタルコミックでは可能なはずです。ま 、そういう売り方もできないかということ を出版社や様々なアプリの運営もは、え、 思考錯誤している状況があります。まだ その答えは出ていない状況があります。 また先ほども触れましたように過激な表現

40:40 などが 配信の、え、環境によって、ま、例えば そのAppleなどの審査によって それが配信できなくなるという表現を巡る 問題もあります。こういった複数の問題を どう解決していくのかということが今出版 業界には求められている。状況です。 今回の授業の内容をまとめます。 情報環境の変化、それはモバイル情報端末 の普及や大容量データ通信が可能な無線 通信の普及に関連して起こってきたわけ ですが、それらの変化に伴って2010年

41:28 代に電子出版市場、そしてデジタル コミックの市場が大きく成長することに なりました。 デジタルコミックのビジネスモデルは コミックス販売、広告、アプリ内あるいは サイト内課金によって成り立っています。 その中でも特にコミックスの売上が紙の時 と同様に引き続き重視される状況がある わけなんですけれども、そのコミックスを 売ることを中心とするビジネスモデル、 その形態が果たしてデジタル化の進んだ中 において適切な形態と言えるのかについて

42:15 は、まだまだデジタルコミックの分野では 議論すべき課題と言えます。 一方でデジタルコミックには大きな可能性 も存在しています。とりわけ古い作品や 連載が終了した作品が新しい読者を得て 再び価値を取り戻す可能性というものを デジタルコミックは切り開くことができ ます。 新しい価値を作り出すこともあるという こともこの事業の中では見てきました。 また漫画作品の虹利用を巡る領域。 すなわちライツビジネスの存在感も

43:02 デジタル化とグローバル化が進む中で増し つつある状況にあります。 出版業界ではこれらのことを踏まえた模索 が現在続いています。 是非その視点から漫画産業、さらには出版 業界の同行を関心を持って皆さんには見て もらえればと思います。 全出発物の売上のもうすでに4割以上を 占める漫画産業は日本の出版文化を支える 存在になっています。その漫画産業が今後 どのように変わっていくかは出版業界の 今後を考える上でも大変重要です。

43:52 さて、注目すべき存在としてここまで数回 にわたって漫画産業の現在に至る流れを見 てきました。次回から事業全体のまとめに 入っていきますけれども、この漫画産業を めくる変動については、是非この事業の 利子を終えた後も注目して 見てもらえればと思います。 今回の事業で参考にした文献はここに示す 通りです。事業中にも触れましたように 作るという雑誌の漫画やアニメの特集号は 業界の最新同行を見る上で大変参考になり ますので、是非関心のある方は図書館にで

44:41 も行って呼んでみてください。 今回の授業内容は以上で終了となります。 お疲れ様でした。

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