誰も言及しない「金の矛盾」:金価格下落に対する違和感の正体とは。

簡単なまとめ

この動画では、金(ゴールド)投資の現状に対する一般的な見方と、それに対する独自の視点を提示しています。金が地政学的リスクに対する安全資産、ドルの代替資産、インフレヘッジ資産、金利に敏感な無利子資産という矛盾した性格を持つことを解説し、市場がこれらの性格を状況に応じて使い分けている点を指摘しています。投資家は金の価格変動に一喜一憂するのではなく、自身が金に何を期待するかを明確にし、目的に合った指標やデータを重視すべきだと結論付けています。

  • 金は矛盾した性格を持つ資産である
  • 市場は状況に応じて金の性格を使い分ける
  • 投資家は自身の投資目的を明確にすべき

イントロダクション

最近冴えない動きをしている金(ゴールド)について、その現状と、投資家が抱える疑問(戦争が起きているのに金が下がるのはなぜか等)を提示します。一般的な解説(ドルの上昇や金利の上昇が原因である等)に対する違和感を表明し、金が持つ矛盾した性質に焦点を当てて解説することを予告します。

金の矛盾①:安全資産 vs ドル代替資産

金が持つ2つの矛盾した側面として、「地政学的リスクに対する安全資産」と「ドルの代替資産」を挙げます。地政学的リスクが高まると安全資産として買われるはずだが、ドルの代替資産としての側面が優先される場合があることを説明します。イラン戦争を例に、リスク回避でドルが買われ、結果として金の価格が下落するという現象を解説し、市場が状況によってどちらの側面を重視するかを決定していると指摘します。

金の矛盾②:インフレヘッジ vs 金利敏感

金が持つもう一つの矛盾として、「インフレヘッジ資産」と「金利に敏感な無利子資産」を挙げます。インフレ時には通貨の価値が下がるため、インフレヘッジとして金が買われると考えられますが、インフレは金利上昇を招き、金利のつかない金にとってはマイナス要因となることを説明します。市場がインフレ懸念と金利上昇のどちらを重視するかによって、金の価格が変動すると解説します。

結論:金の投資判断

金が上昇・下落する理由を考えるよりも、金の矛盾した性格を理解することが重要だと述べます。市場は価格の動きに合わせて都合の良い性格を取り上げているだけで、本質的な議論はないと指摘します。投資家は、自身がなぜ金を持つのか、どのような目的で金に投資するのかを明確にすべきだと結論付けます。そして、その目的に合わせて適切な指標やデータを追うことが重要だと強調します。最後に、自身が金に期待することと重視するデータについて、次回の動画で解説することを予告します。

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文字起こし

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0:00 皆さんお疲れ様です。今回もですね、我々 機関投資家が日常的に投資判断に使って いるようなチャートをですね、いくつか皆 さんにご紹介できればとは思います。一緒 に考えていきましょう。今回はですね、 さえない動きをしている金、ゴールドに 関するお話をですね、していきたいんです けども、金に投資されている方はですね、 ま、おそらく足元非常に頭を悩ませている ことかと思います。なぜ戦争が起きている のに地性学リスクに対する安全資産である 金が下がっているんだと。なぜ戦争が 長引きそうなのに金が下がっているんだと 。イラン戦争のためにですね、国防総省が またお金を要求していて、明らかに財政 赤字は悪化しそうなのになぜ金が下がって いるんだと原因価格が急上昇してですね、

0:46 世界的にインフレ懸念が高まっているのに なぜインフレヘッジ資産である金が下がっ ているんだと、ま、このようにですね、頭 を悩ませていることかと思います。不思議 ですよね。なぜ上昇しないんでしょうか? ま、それに対してですね、金の下落を正当 化しようとする人たちはこのように言って おります。ドルが上昇しているんだから金 が下がって当然だろうとドルの価値 切り下げトレードでこれまで散々金は上昇 してきたんだからドルが上昇すれば金が 下落するのは当然だと。金利が上昇して いるんだから金は下がって当然だ。金は 利子を生まない資産なんだから金利が上昇 すれば魅力が低下するのは当然だと。下げ 期待が世界的に交代したことだって金の 下落を正当化する材料だと。ま、このよう

1:34 にですね、金の下落を正当化しますと。ま 、特にメディアはですね、このように解説 記事をいっぱい書いてますよね。ま、多く の解説者もこのように解説しているかと 思います。ま、これもまた見方としては 一理ありますよね。え、では果たして どちらの言が正しいんでしょうか?強き派 の違和感が正しいんでしょうか?それとも メディアの政当化が正しいんでしょうか? どちらの方に皆さんが寄り添うのか分かり ませんけども、え、私の意見を言いますと ですね、私が思うにどちらもずれています 。少しずれているんですよ。え、なぜずれ ていると思うのかというとですね、 そもそも金というのは矛盾しているずるい 資産だからです。ま、これを聞いても何が

2:19 言いたいのか分からないと思うんですが、 最後には、え、ご理解いただけるかと思い ます。今からですね、金というのがいかに 矛盾した、いかにずるい資産であるかを立 していきたいと思います。 まずお伝えしたい金の矛盾はですね、地性 額リスクに対する安全資産としての金と ドルの代替資産としての金、この2つの 矛盾でございます。一般的にはですよ、 地性額リスクが高まった際は安全資産とし ての金の価値が上がると考えられてますよ ね。え、簡単にちょっとロジックを説明し ますと、1番重要なのは金というのは誰の 負債でもないということです。株は企業の

3:07 信用の上で成り立ってますよね。債権は 発行体の信用の上で成り立ってます。通貨 は国家、中央銀行の信用の上で成り立って ます。一方で金は誰にも依存せず物理的 価値として国境を超えて機能するいわば 世界的な資産として見られていますと。ま 、もっと言いますとですね、各国の中央 銀行が準備資産として金を多く保有して いるということからもですね、金は国家 レベルのヘッジ資産、国家レベルの安全 資産であるということが言えると思います 。ま、そう考えるとですよ、グローバルで 致性リスクが高まった際はですね、国 レベルの安全資産である金の価値は上がる はずですよね。しかし一方でもう1つの金

3:55 の性格としてドルの代替資産という性格が あります。え、これは昨今金の上昇理由と して頻繁に取り上げられているものなん ですが、いわゆるディフェンスメント トレード、通貨価値切り下げトレードと 呼ばれるものです。通貨の価値、ドルの 価値が切り下がるから金を変えましょう。 金を変えというやつですね。え、これも 簡単にロジックを説明しますと、ドルと金 はですね、共に準備資産としてかこたる 地位を築いておりますと、え、よってドル の価値が下落、ドルに対する信用が下がっ たら代わりに同じ準備資産としての地位を 築いている金にですね、シェアが移って いって金の価値が相対的に上がるという ことです。でしょうか。さて、この2つの

4:43 金の性格、地性学リスクに対する安全資産 としての金とドルの代替資産としての金 明らかに矛盾してますよね。え、特に今回 その矛盾が分かりやすく表面化してきまし た。イラン戦争によってグローバルで致性 学リスクが高まっている中、本来であれば ですよリスクに対する安全資産である金の 価値は上昇するはずですよね。え、しかし そうはなっていないと実際は同じく一応 安全資産であるドルの価値が上昇したこと でドルの代替資産としての金の価値が 下がり金価格は下落してるんですよ。 つまりですね市場は悩みに悩んだ挙く安全

5:31 資産としての金の価値ではなくドルの代替 資産としての金の価値を優先したという ことです。明らかに矛盾している2つの 性格を市場がその時の気分でどちらを優先 するか決めているわけです。そして投資家 は、ま、投資家というか解説者は後になっ て動きに合うどちらかの性格を取り上げて 理由を説明するわけです。どうでしょうか ?え、金というのはですね、何と矛盾して いて、なんとずるい資産であるかが皆さん 分かるかなと思います。 もう1つですね、金の矛盾した性格をお 伝えしたいと思います。それはですね、 こちらインフレヘッ置資産としての金と

6:16 金利敏感な無理士資産としての金。この2 つの矛盾です。一般的にはですよインフレ に強いと考えられてますよね。え、これも 簡単にロジックを説明しますと、インフレ というのは本質的に言うと通貨の価値が 下がる現象です。通貨は無限に供給可能な 一方で金の供給はどうでしょうか?限られ てますよね。年に数%です。ま、123% ぐらいの供給しか毎年ありません。え、 よってインフレが起これば相対的に金の 価値が上がると。ま、金はですね、 インフレヘッ置資産としてよく取り上げ られている代表的な資産ですよね。しかし 一方で金は金利敏感な無理士資産としての

7:01 性格もあります。ま、金をですね、投資 資産として生理的に受け付けない人という のも結構数多くいらっしゃるかと思います が、おそらくそういった人たちはですね、 金が何もキャッシュフローを生まないこと に違和感を感じているのがほとんどだと 思います。ま、気持ちはですね、私も非常 によく分かります。株には利益や配当が ありますよね。債権にはクーポンがあり ます。不動産には賃療があります。え、 しかし金はどうでしょうか?え、何も生み ませんよね。金の価値というのはですよ。 株や債権とは違って将来キャッシュフロー の割引きではなく純粋な価値として見られ ていますと。え、金は何もキャッシュ フローを生まいので金を持つということは 何を意味しますか?そうですね、利子を

7:48 捨てるということです。つまり金の保有 コストはというとイコール金利ですよね。 金利が低下すれば金の価値は上がって金利 が上昇すれば金の価値は下がるということ です。よろしいでしょうか?さて、この2 つの性格、インフレヘッジ資産としての金 と金利敏感な無理資産としての金。ま、 矛盾してますよね。インフレ懸念が高まっ てくるとインフレヘッ置資産としての金に 注目が集まりそうなんですけども、 よくよく考えるとインフレは利上げを意識 させて金利上昇をもたらすので金利は ネガティブに働くと捉えることもできます よね。え、矛盾しております。え、もっと 深ぼっていくと期待インフレ率と実質金利 まで分解する必要があるんですけどもね、

8:34 ま、実際の相場がそこまで綺麗に動いてる わけもなく、実質金利で見ても金は矛盾し た動きというのをしょっちゅ見せており ます。明らかに矛盾している2つの性格、 インフレヘッジ資産としての金と金利敏感 な無理資産としての金。これをですね、 市場がその時の気分でどちらを優先するか 決めているわけです。そして投資家は投資 家じゃなくて解説者はですね、後になって 動きに合うどちらかの性格を取り上げて 理由を説明するわけです。さあ、どう でしょうか?金というものがですね、なん と矛盾していて、なんとずるい資産である かが皆さんよく分かるかなと思います。 さて、皆さん、え、金が上昇下落した理由

9:19 をですね、一生懸命考えることよりもこの 矛盾していてずるい金の性格というのを しっかり理解することの方が何よりも重要 です。市場はただ単にですね、プライスの 動きに合わせて説明しやすい金の数ある 性格の中から1つを取り上げて政当化して いるだけに過ぎません。そこに本質的な 議論はないんですよ。え、そして金という 資産はですね、キャッシュフローを生まず そのものの本源的な価値で価格が決まって しまっている以上、これまでの歴史で様々 な性格というのを与えられてきました。 その局面、局面に合わせてですね、壮大な 裏話が与えられてきたわけです。足元も

10:05 そうですよね。その結果このような矛盾を 生み出してしまったわけなんですが、ま、 あまり金のことを進格化しないようにして ください。1つのコモディティです。さて 、じゃあどうすればいいんでしょうかね。 え、何を考えて金の投資判断をすればいい んでしょうか?重要なのはですよ、皆さん がなぜ金を持つのか、持たないのか、その 理由と目的をはっきりさせることです。 これが重要です。そしてその目的に合わせ て適切な指標だったりデータを負うこと です。これが最も重要なことです。金に 対して何を期待しているのか、自分の ポートフォリオにどのような恩恵を もたらしてくれると期待しているのか、 それを明確にしてですね、それにあった

10:52 適切な指標だったりデータを追っていくと ではですね、明日の動画で私が個人的に金 に期待していることと重視しているデータ についてお伝えしたいと思います。最近の 動画でですね、え、結構面白いチャートを 紹介しているかなと思いますので、まだ見 ていない方は是非ご覧ください。明日も 面白いチャートを皆さんにご紹介したいと 思います。

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