0:00 [音楽] どうかのことは会社に内緒にしてください。 じゃあ代わりにお願いがあるんだけど、俺の願いはただ 1つだった。俺は柴田達也。 46歳の独身リーマンだ。現在は IT系の上場企業で課長補佐として働いて いる。 去年亡くなった難病を患らっていた父の 介護に開けくれていたこともあり、この年 までずっと女性に縁がなかった。 まあどちらにしろ面白みのない俺に恋愛は
0:45 無理だろうが実際に職場でも川いさんと いう女性社員から距離を置かれていた。 柴田さん、これ次の会議の資料です。 ああ、ありがとう。 資料を渡す時でさえ目も合わせようとし ない。 言動こそ丁寧だが、俺は彼女に嫌われて いると肌で感じていた。 隣の席に座っていた立花という男性社員も 俺たちのやり取りを見てこう言った。 さんってあんなに美人なのに愛そ悪いっす
1:31 よね。 仕方ないよ。優秀な彼女からしたら出世 コースから外れたおっさんなんて嫌われて 当然だよ。 そう。川井さんはスピード商心を果たし、 30歳の若さで俺と同じ課長補佐に就任し ていたのである。 さんはキャリアウーマンであると同時に 会社内の行事にも常に積極的に参加してい た。 全社長の思考で車内では頻繁に飲み会や ゴルフが行われていた。 なるべく誘いには応じたいと思っていたが 、急にそういった予定が入ると訪問介護の
2:17 ヘルパーさんとの兼ね合いもあり思った ように参加できなかった。 社長はそんな俺の姿に不快感を示した。 柴田は付き合いが悪いな。それに比べて 川井君は素晴らしい。 彼女のストイックな姿勢には本当に頭が 下がる。 実際に全社長に嫌われてしまったため、俺 は出世コースから外れ課長補佐止まりだ。 同期には部長になったものもいるというの に本当にお恥ずかしい限りだ。 不害ない気持ちで帰宅するとさらなる絶望
3:05 感が俺を襲ってきた。 ああ、本当に汚いなあ。 [音楽] 建築会社を経営していた父は経済的にも 裕福で俺に大きな一見を残してくれた。 しかし古い家ということもあって使ってい ない家具や家電がゴロゴロと転がっており ゴミ屋敷と貸している。 俺自身家事が苦手なためにここまで汚く なるまで放置してしまっていた。 いい加減なんとかしないとな。 何かいい方法はないかと思い、ネットで 検索してみると俺は家事代行サービスの
3:54 サイトを発見した。 料金を支払えば火政府さんが自宅訪問し、 掃除や料理など家事を代行してくれるとの こと。 家事が苦手な俺にはぴったりではないか。 すぐさま会社に電話をし、早速今週の 土曜日に火政府さんを派遣してもらうこと となった。 [音楽] 土曜日になると約束の時間通りに家の インターホが鳴った。 これでようやく汚い部屋とさよならだ。 ドアを開けたその瞬間、 あまりの衝撃に固まってしまった。
4:43 目の前にはあろう子とかあの可愛いさんが 立っていたのである。 あ、かいさん。 まさか お名前は一緒だと思ったのですが、どうせ 同盟かと思い込んでいました。 驚いているのは川いさんも同じで眼鏡越し に目を丸くしていた。 普段の彼女はスーツをビシっときこなし、 フルメイクを施しているが、今日はフリル のエプロン姿でおまけに眼鏡までかけて いる。 薄のためわかわかしく可愛らしい印象の
5:30 彼女に普段とは異なるギャップを感じ、 激しく解きめいた。 [音楽] 可愛いさんの眼鏡すごくいいな。 ドキドキする俺の中など知るよしもなく 川井さんは日合せを浮かべていた とにかく 中に入れてください。誰かに見られたら 困ります。 え?あ、ああ、どうぞ。 ここで俺は彼女が焦る理由にピンと来た。 実は会社では副業が禁じられていたので ある。 まあ、とりあえずお茶でもどうぞ。
6:19 ありがとうございます。 だけだけどびっくりしたよ。まさか川井 さんが家事代行サービスをしているなんて 実は理由があるんです。 さんは湯みをテーブルに置くと事情を話し 始めた。 私の家は母子家庭で経済的事情もあって 小学金を借りて大学進学したんです。 [音楽] それは大変だったね。 小学金の返済だけなら問題なかったんです が、実は11歳年下の弟が私立大学に進学
7:07 したんです。 その仕送りを賄うとなると会社の給与だけ じゃ足りなくて副興をするに至った次第 です。 [音楽] なるほど。 父の残した遺産のおかげで生活が保証され ている俺と違い川いさんにはどうしてもお 金を稼ぐ必要があった。 だからこそ仕事も人一倍努力を重ねてきた のだろう。 そんな彼女のことを俺がとめられるはずも ない。 川いさんは俺をじっと見つめ口を開いた。 か、このことは会社に内緒にしてください。
7:57 じゃあ代わりにお願いがあるんだけど、俺の願いはただ 1 つ。川井さんに早くエプロンを脱いでもらうことだけだ。 いつどこで副業が会社にバレるかわから ない。だからこれからは新規の依頼は受け ずに俺のところに週1で通って欲しいんだ 。 できればなるべく早く副業をやめた方が いいと思う。 せっかく出世頭として期待されているんだ から危ない橋渡ない方がいい。 [音楽] そうですね。私も今年で奨学金の返済が
8:44 完了するので今年中に副業はやめようと 思います。 それがいいと思うよ。何はともあれこれ からよろしくね。 彼女は頷き、すぐに掃除に取りかかる。 思っていた以上のスピードで作業を進め、 半日で1階がピカピカになった。 ふ、本当は2階や物置きも綺麗にしたかっ たんですけど。 いやいや、これで十分だよ。ありがとう。 指名時間も終了したことだし、てっきり すぐに帰宅するものだと思っていたが、
9:31 なぜか川いさんはキッチンへ向かった。 どうしたの? 口止めの大価としてサービスで料理を作っ ておきます。 そう言って川井さんは冷蔵庫にあった具材 でシや作り置きの料理をたくさん作って くれた。 ここまでしてくれるなんて帰って申し訳 ないな。 いいんです。ではまた来週。 [音楽] そう言って川井さんは相変わらずビジネス ライクにお辞儀して帰っていった。 彼女の作ってくれたシチュはとても
10:17 美味しく久々に食べる手料理に感動して しまった。 こうして俺と川いさんの不思議な関係が スタートしたのである。 川井さんが毎週段取りよく掃除を行って くれるため、家はどんどん綺麗になって いった。 介護用品がたくさん出てきますね。 物置きから新品のおムつが出てくると彼女 は驚いた表情を浮かべていた。 ああ、親父の介護をやっていた時のあまり だよ。 え、柴田さんご自宅で介護をしていたん
11:03 ですか? 俺は親父が実は何病患らっていたこと。 介護ヘルパーさんの助けも借りたものの 手配が追いつかない時は俺がやる必要が あり、会社の行事にも参加できなかった ことを伝えた。 ああ。 すると川井さんは立ちまち黙り込んで しまった。 ひょっとしたらまた彼女を不快にして しまったかもしれない。 どうしたものかと悩んでいたが、その後 いつものように川いさんは料理を作って くれた。 今夜のメニューはパスタとサラダで相 変わらずプロ級の出来栄えだ。
11:52 かいさん、今日もお疲れさ。私 柴田さんのことを誤解していました。 彼女の思いがけない言葉に俺は一瞬あっに 取られた。 よく見ると彼女の目は涙で潤んでいる。 かいさん、一体どうしたの? 柴田さんは介護が忙しくてゴルフにも参加できなかったのに、私はそういう事情も知らずに今まで失礼な態度ばかり取っていました。そんな自分が本当に情けなくて。 [音楽]
12:40 そう言って川井さんがボロボロ泣き出す ものだから俺はあたふしてしまった。 まさか普段はクールな彼女がこんな風に涙 を見せるなんて思いもしなかった。 あ、かいさん、ちょっと落ち着いて。まず は座ってお茶でも飲んで。 かいさんはお茶を飲むとだいぶ落ち着いた ようだった。 私この通り小柄で同眼じゃないですか。 実年齢より下に見られてしまうので舐め られないように強気で振るまっていたん です。
13:26 柴田さんにもあんな生意きな態度を取って 本当に朝墓でした。 涙組みながら本音を語る川井さんからは 素直で純心な人柄が伺えた。 俺もまた彼女を誤解していたと悟った瞬間 だった。 確かにかさんの若さで幹部補佐になるって レアケースだからね。 だけど必要以上に片肘貼る必要もないんだ よ。 川井さんの仕事ぶりは全員知っているから。 そういうものですかね。 [音楽]
14:13 うん。だから安心してなんてこの年で課長補佐の俺が言っても説得力がないけどね。あ、そうだ。 [音楽] かさん、よかったら一緒に夕飯を食べて いかない? 場を和ませたいと思ったが故えのダメ元の 提案だったが、意外なことに彼女はこれを 聞き入れた。 はい、是非ご一緒させていただきます。 雨降って固まるというべきか、俺たちは 断性しながら食事を楽しんだ。 まさかこんなに打ち解けられるなんて夢に
14:59 も思わなかった。 夕食を食べ帰宅する際にも川井さんはまた 俺にこれまでのブレーを謝り何度も頭を 下げてきた。 いいんだよ気にしないで。それに大事なの は過去じゃなくてこれからだから。 ありがとうございます。 川井さんが帰り際に見せてくれたと 飛びっきりの笑顔。 俺が再びドキドキさせられたのは言うまで もない。 その日を栄いに会社でも川いさんは 柔らかい雰囲気になった。
15:45 今までは近寄りがい印象だったが笑顔で 優しい王体をするようになったのである。 そんな可愛いさんを見て他の社員も驚いていた。最近のかいさん急に優しくなったっすよね。かいさん曰くダブルワークで多忙なこともあり、常にストレスを感じていたらしい。だが最近は一緒に食事を取る最中に彼女の仕事の相談を受けるようになっていた。 [音楽] 川井さんも俺との会話を自らの学びに 生かしているらしく、話したらすっきりし ましたと述べていた。
16:34 ストレス解消したことで気持ちに余裕が 生まれたのだろう。 そうだね。何はともあれよかった。よかっ た。 [音楽] 彼氏でもできたんすかね。 さあ、 立花の言葉に思わずドキりとさせられた。彼女のように将来有望な女性に俺は釣り合わない。その事実を前にした途端、気持ちが暗く沈んでしまった。俺はしかいさんと過ごすに特別な感情を抱くようになっていたのである。
17:20 だが川さんにとっては俺はあくまで仕事上 の相手だろう。 彼女に対する気持ちがこれ以上強くなる前 に距離を置くべきかもしれない。 後日そんな俺の気持ちを決定付ける出来事 があった。 その日、立花と一緒に外へランチを食べに 行くと、急に思い出したかのように立花が こんな話をし始めた。 そう、そう。この前同期との飲み会で酒井 が変なことを言っていたんすよ。 酒井が はい。が友人との飲み会えの帰りに偶然
18:09 柴田さんの家の前を通ったらエプロン姿の 可いさんらしき女性が柴田さんの家に入っ ていったって言うんすよ。 酒も酔っ払っていたのでみんなで見間違い だろうって笑っていたんですけどね。 立花はそう言って笑っていたが俺は真っさ になっていた。 ついに危惧していた出来事が起こって しまった。 今はまだ見間違いで話が済んでいるが、 いつ真実が露呈してしまうかわからない。 また俺のようなおっさんとの間に男女の 関係があるなんて疑われた日にはそれこそ
18:54 彼女がかわいそうだ。 覚悟を決めた俺はその週末川井さんに来て もらうのはこれで最後にしたいと切り出し た。 俺の言葉に彼女はかなり戸惑っていた。 私何かお気に触るようなことをしましたか ? とんでもないよ。むしろ川井さんはとても よくやってくれたよ。 実は俺たちの話が車内で出回っているよう なんだよ。 私たちのことが。
19:39 うん。まだ心憑性のない噂で住んでいる けれど、いつでボロが出るかわからない。 だからこの機会にかいさんも副業を辞めた 方が安全だと思う。 でも これだけあれば多分今年1杯働いたぐらい の金額にはなると思う。 俺はそう言って彼女に紙兵の入った茶ブを 手渡した。 働いた以上のお金なんて私もらえません。 いいんだよ。だってこれかさんが物置きを 掃除してくれた時に出てきた不要品を売っ
20:26 てできたお金だもん。 そう。物置きからは母が使っていた装飾品 や用のボトルなどが大量に出てきた。 川いさんが綺麗に片付けてくれたからこそ これらを処分すると同時にリサイクル ショップなどで監禁できたのである。 さんは茶ブ島をマじまじと眺めながら無言 でその場に立ち尽くしていた。 それにかいさんみたいに将来有望な女性が 俺なんかのそばにいちゃいけないと思う。 これを気に俺たちも元の関係に戻ろう
21:14 です。 え、 私はそんなの嫌です。 そう言うと川井さんは目に涙を浮かべ ながら俺に抱きついてきた。 生まれてこの方女性に抱きしめられる なんて初めての経験だ。 だが衝撃はまだまだ続く。 あ、かわいそう。 私 柴田さんのことが好きです。 川井さんの告白に俺は頭が真っ白になった 。
22:01 彼女のように優秀な美人がどうして俺の ようなさえないおっさんなんかを好きに なったんだろう。 え、ど、どうして俺なんかを だって柴田さんは失礼な振る舞いをしてきた私のことをつも心配してくれて相談にも乗ってくれたじゃないですか。副業はやめるとしても私田さんとの時間は失いたくないです。そばにいい。 [音楽] まさか彼女が俺のことをそんな風に思って いてくれたなんて。
22:46 幸福な気持ちを噛しめながら俺はゆっくり 口を開いた。 ありがとう。俺も本当は川いさんのことが 好きだよ。 好きだからこそ君の幸せを願って距離を 置くべきだと思ったけれど。 思ってくれているならこちらこそ一緒にい たい。 柴田さん、 俺たちは強く抱きしめ合った。 それ以上何も語らずともお互いの愛情を 深く認識し合えた。
23:32 幸福で満ち足りた瞬間だった。 これで万事円満と安度する俺たちだったが 、後日なんと社長時々に2人揃って 呼び出されてしまった。 緊張して社長室に向かうと社長は俺たちに こう質問を投げかけた。 実は川井さんと柴田さんの噂を小耳に挟ん でね。 それだけなら私も特に関与しなかったんだ が、川井さんが火政府代行サービスの副業 をしていると匿名の告発を受けたんだよ。 この件について柴田さんも何か知っている
24:20 と思い、こうして社長室に呼んだ次第だ。 社長の言葉に俺と川井さんは顔を見合わせ た。 川井さんが昔仕事仲間から顧客を取ったと イモをつけられトラブルに発展したという 話を聞いたことがある。 その匿名の告発もひょっとしたら彼女に 恨みを抱く人物の仕業かもしれない。 ここでごまかしても無駄だと悟ったのか。 彼女は自分の副業を認めた。 はい。 おっしゃる通りです。 私はずっと副業をしていました。
25:09 [音楽] そうか。だけどどうして川さんほど優秀な 人が社長彼女は決して主憶のために副業を 行っていたのではありません。 金銭的事情からやを得ず副業を行っていた んです。 またそれを知って仕事を依頼していた私に も責任があります。どうか私にも処分を。 柴田さん。 [音楽] 社長はしばらく考えると口を開いた。 実は私は全社長と違って副業に関しては実 はしてもいいと思っているんだ。
25:56 川井さんのようなケースもあることだし、 今後は修業規則も見直そうと思っている ところだった。 もちろん音ガなしというわけにはいかない から2人には始末書を提出してもらう けれど、それ以上の処分は設けないことに するし、公害するつもりもない。 2人ともこれからも仕事を頑張ってくれた 前。 社長、社長、本当にありがとうございます。こうして社長のご行為により俺たちの処分は始末所提出んだ。現社長は就任して
26:44 1 年ほどだが、どうして彼が社長になったのかが深く実感できた来事だった。 [音楽] それから川井さんは正式に副業を辞め、前 以上に仕事に打ち込むようになった。 そして彼女との交際1年後に信じられない 出来事が起こった。 なんと社長から課長就任の事例を受けたの である。 俺が課長ですか? ああ、全社長は飲み会えなどの付き合いを重視していたようだが、私はそれよりも人間性や仕事ぶりの方がずっと大切だと思う。君は自分で思っている以上に優秀で思いやりに溢れた素晴らしい人材だよ。
27:36 [音楽] 社長、ありがとうございます。社長の言葉に俺は思わず涙を浮かべた。もう少心とは無縁だと思っていたし、自分がこんな風に誰かにしてもらえるなんて夢にも思っていなかった。 その日の帰り道、俺は川井さんとの夕食に 備えてバラの花束と指輪を購入した。 俺と結婚してください。
28:22 自分に自信が持てた。今彼女にそう伝え たいと思ったのである。 いかがでしたでしょうか?チャンネル登録 をしていただくことで制作の励みになり ます。ではまた次の動画でお会いし ましょう。